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ワークショップへのジレンマ

おたくとおすぎが杉並区にある私立高校で実践して得た知識・知恵を書いています。

【おすぎのジレンマ⑰】シル●ニアが大好きだから…でも、究極は…

タイトルからみたら、何が何だかわからないですよね(笑)

 

実はおすぎは小さい頃、シルバニアファミリーが大好きでした!

シルバニアファミリーってご存知ですか?

シルバニアエポック社から発売されているドールハウスおよび着せ替え人形のことである。まぁ、おもちゃ屋さんに行けば、どこにでもあるし、おそらく女の子であれば、リカちゃん人形かプリキュアシルバニアかと、どれかは通る道なのかなぁと思います。

しかし、なぜか「男の子だから」という理由でなかなか買ってもらえず…ようやくサンタさんという方にお願いをして、1つの家をプレゼントしてもらいました。

そこから、おすぎは付属品を自分のおこづかいで購入しては、理想の家に近づけてゆきました…って、一体ワークショップと何が関係あるの!?と思った方が多いでしょう。

実は、おすぎは小さい頃からレイアウトや空間デザインにものすごく興味があったんです。

そんなおすぎですから、ワークショップの際のレイアウトや空間デザインには気になってしまうんですよね。

だから、準備時間はしっかり取りたい。そのうえで、机や椅子はもちろん、荷物置き場や飲み物&お菓子の設置、またBGMなど、レイアウト&空間デザインには人一倍気を遣います。

ただ、そうは言っても自分が主催をする場では良いものの、講師として呼んでいただいたりする場合には、なかなかレイアウトや空間デザインの準備に時間を費やすことができないのも事実です。

では、そういった時におすぎが優先することは何か?もちろん、参加人数や元々の場所によって変化するのも事実ですが、おすぎは実は荷物置き場と飲み物&お菓子の設置場所について異常にこだわりを見せます(笑)

 

それはなぜか?

 

実は、机や椅子、ホワイトボードやパワポなどは、ある程度ワークショップをデザインされたことがある方であれば、そう変なところには設置しないんです。

私もこれまで講師として呼ばれた際に、机や椅子などでご意見を伝えたことはほぼありません。

ただ、ないがしろにされがちなのが、ワークショップ本番とは関係のない、荷物置き場や飲み物&お菓子の設置場所なんです。

もちろん飲み物やお菓子がないワークショップもありますが、荷物を持ってこないワークショップはあまり無いかと思います。そんな時に、荷物置き場が汚かったり、ただそこに置いてくださいなんて言われると正直げんなりします。

また、受付の設置や受付のレイアウトにも同様のことが言えると思います。

ワークショップ自体に受付は関係ない?いや、おすぎは100%関係していると思います。

受付が煩雑だったり、受付担当の方がおもてなしの心を忘れているワークショップほど、本番のワークショップの質も比例すると思います。

また、ワークショップ本番の場所まで案内する、案内板も、ただ案内すれば良いのではなく、どんなワークショップなのかワクワクするような案内板のほうが良いのかなぁと思っています。

このように、レイアウトや空間デザインはそのワークショップの場だけではなく、もっとマクロの視点で設計する必要があると考えています。

しかし、これはあくまで一意見ですし、そんなにレイアウトや空間デザインにこだわらなくても?と考える方もいるかと思います。

おすぎも実は性格的にレイアウトや空間デザインを気にするタイプなだけで、究極は「何も無し」が最高のレイアウトであり、最高の空間デザインだと考えています。

イメージは円座のように、ただそこに人がいて、何をテーマに設定するわけではなく、ただ聴き合う…

そんな場が最高のレイアウトで最高の空間デザインと考えています。

ただ、その段階に上がるために、まずはつくられたレイアウトと空間デザインの質を向上させて、そのうえで自然発生的なレイアウト、空間デザインの場が生まれていくことがより良い状態なんだろうと思います。

そう考えると、ある意味つくられた場であるワークショップ自体が無くなることが最高のレイアウトであり、最高の空間デザインなのかもしれませんが…

 

さて、みなさんにとって最高のレイアウト、最高の空間デザインはどのようなものですか?

そして、最高のワークショップ、最高の場って一体どんなものなんでしょうね?

みなさんで最高の空間で聴き合ってみたいものです。

【おすぎのジレンマ⑯】みんなちがって、みんないい。…って本当!?

「みんなちがって、みんないい。」

 

素敵な言葉ですよね。まさに多様性を認める言葉。

でも、おすぎはこの言葉がどうしても気になって仕方がないんですね。

この言葉、最近よく聞くなぁと思いながら、少し調べてみるとあの金子みすずさんの詩の中から有名になっているんですね。

 

◎わたしと小鳥と鈴と◎

「わたしが両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥はわたしのように、 地面をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、 あの鳴る鈴はわたしのように、 たくさんなうたは知らないよ。

鈴と、小鳥と、それからわたし、 みんなちがって、みんないい。」

 

確かに、おすぎは「みんなちがって、みんないい」を完全否定はしていません。

でも、なぜ素直に受け入れられないのか?

それは、この言葉の受けとられ方が誤解されたり、逆に変に利用されていると思うからなんです。

まさに、多様性を具現化するようなこの詩の一節…もちろん、おすぎは多様性を認め合うことは大切ですし、いわゆる違った人と関係性を構築していくことがこれからの社会に求められていることは重々承知しています。

しかし、どうもこの「多様性」や「みんなちがって、みんないい。」が自分のわがままを貫き通して良いんだ、さまざまなひとがいるんだから、自分は何をやってもいいんだ!そう捉えている人が少なくない気がしているんです。

 

実は数年前、ワークショップでこんな場面に遭遇したことがありました。

主催をされていたのは、あるプロのファシリテーター!正直おすぎも尊敬をしているし、その方がつくられる場は何度も経験をしています。

その日もとても楽しみに参加をしていました。しかし、そこにものすごい場をかき乱す50代前後のおじさんがいました。

かき乱すといっても、誰かのことを誹謗中傷したり、暴力を振るうわけではありません(笑)まぁ、さすがにそれならばファシリテーターの方がその方を注意したり、時には場からフェードアウトしてもらう権限がファシリテーターの方にはあるわけですからね。それでは、どんな方だったのか!?

一言で言うと、「猛獣」のようなおじさんでした。

とにかく、その場には積極的、そしてとにかく自分が気になることはどんどん質問をしまくる、ある意味最高のアクティブラーナーなのかもしれません。

しかし、残念なことに全く空気が読めない。自分のことを話しまくるし、人の話は聞いていない。だから、実は予定していたワークが半分程度しか進まなかったんですね。

その日の振り返り、「猛獣」は自分のことを散々話したあげく、ご自身の予定があるからと振り返りの途中にお帰りになりました。

そして、そこからその「猛獣」の方を巡って振り返りは白熱をしました。その振り返りでは大きく2つの意見に分かれました。

 

①「猛獣」のおかげで予定されていたワークが半分程度しか進まなかった。もっと「猛獣」の方をきちんと調教(笑)して、みんなの安全安心を確保しながら、ワークショップを進めても良かったのでは?

 

②「猛獣」のおかげで実際の社会にいる「猛獣」の扱い方を学ぶ機会になった。みんなが「猛獣使い」になれるきっかけや今まさに白熱した振り返りになっているから、いつも以上にたくさんの学びがあって良かったのでは?

 

この①②に分かれました。正直、おすぎは①の気持ちが当初は強かったです。むしろ、①しかないくらいでした(笑)実は結構良い値段の費用も支払って楽しみに参加していたワークショップだったからこそ、その①の思いで心の中は占められていました。

ただ、②と思えるようになったのはその振り返りの時間があったからでした。もちろんそこにはそのプロのファシリテーターの方の上手なファシリテーションがあったからかもしれません。しかし、その「猛獣」のおかげで、新たな学びや気づきがあったのも確かでした。

 

でもあれから数年が経過した現在、また新たなことを考えています。

あの日のことをおすぎは①②両方の学びがあった良い日、しかも結果的には今も記憶に残る学びになっているわけですから、あの日のことを否定するつもりはありませんし、むしろ感謝をしています。

しかし、あの「猛獣」さん自体は一体どうなったのかなぁと。実は、あの「猛獣」さんのその後が気になり偶然にも再会を果たしたのですが、その方は相も変わらず猛獣さんでした(笑)むしろ、猛獣レベルはグレードアップして(笑)

そして、その「猛獣」さんと相対した時、私はおそらく数年前よりは「猛獣使い」としてその「猛獣」とコミュニケーションをはかることができていました。

 

この時に感じたこと…それは「みんなちがって、みんないい」は確かに一理ある。

しかし、そういうことに気づけるきっかけがないと、その猛獣さんのようになってしまうんだろうなぁと。

だからこそ、私は「多様性」や「みんなちがって、みんないい」という素敵な言葉・概念を決して誤解して解釈しないように、今後も学校現場、そしてワークショップの場で伝えていく必要があるなと思いました。

 

ぜひ、みなさんにも伺いたいです。

 

「みんなちがって、みんないい…ですか?」

【おたくのジレンマ⑯】違っていて当たり前、多様性と本音

オーストラリアに在住していると幾つか自然と考える話題があります、例えば国際結婚、VISA、宗教、食、文化、慣習、他言語、自分が日本人でありかつ、外国人であるということなど、日本で日常生活を送っているとあまり直面することのない問題に遭遇します。多様性(ダイバーシティ)を受け入れることは重要であり、この中で何が人と人との深いつながりを生み出しているのか、そこにある潜在的な価値とはなんなのかと考えさせられます。

 

まとめると多様性を構成する要素は

・人:人種、性別、性格、年齢などの慣習的な要素

・文化:宗教、倫理観、飲食、言語などの形成的な要素

・仕組み:教育、管理方法、規則、能力などの構成・相互作用的な要素

と多く分けると3つに分けられるのではないかと考えられます。

 

長らく海外で生活するようになってから、多様性とは恋愛に近しいものだなと。「価値観の違い」を受け入れられる心の余裕ができてくると、気づくことがあります。

よく価値観の相違が原因で恋人と別れる原因はとして「価値観の違い」が挙げられます。おそらく、恋人と過ごす中で、その違いを実感した瞬間や「自分とは価値観が合わない」と考える状況(金銭感覚、時間、結婚、優先順位のつけ方、自分の意見への理解など)があり、別れていく人が多いと思います。一つの問題として受け入れる土俵がないからなのかと。だからこそ土俵を作ってあげることがキャリア教育に求められている気がします。(笑)じゃあどうやって育成すれば良いのだろうか。

 
多様性の本質とは

最近、おすぎは「本音で語りたい」とよく口癖のように言っているのですが、まさにそれが本質だなと性別でも年齢でもなく、対等な立場で話せる関係性を作る。これは「視点」を変えることで、育成できるのではないかと個人的に思います。

 

それらを身につけるためには、違ったものの見方ができる場を作り、多様な人が集まる環境でいかに自己表現でき、本音で話し合える関係性を構築することが鍵なのかなと考えています。

 

「違っていて当たり前」を理解するためのM&Msアイスブレイク

これはおすぎと一緒にワークショップを作るようになってから、毎年のように実施しているネタなのですが、オススメです、少し費用はかかりますが、とても盛り上がります。なぜなら高校生はお菓子に目がない(笑)しかもチョコレートを食すと精神的・肉体的にも活動的になるとか。

手順は

    1. M&Msを人数分用意し、参加者一人ひとりにA4用紙とM&Msを配布します。
    2. ファシリテーターはM&Msを開けるよう指示します。
    3. チョコレートをA4用紙の上に20個〜30個おきます。
    4. ファシリテーターはテーマを伝え、参加者に作ってもらいます。
      テーマは
       ・「いえ」を作ってください
       ・「自身のコミュニケーションの取り方」
       ・「この授業に期待すること」とか
      自由に設定します。
      *時間は1分くらい
    5. 終了後、作業をやめ、各々がどんな表現をしたかを確認します。
    6. ファシリテーターは数名にインタビューするなどし、その作品の意図などを聞きます。
    7. これを3ラウンドくらい行い終了となります

多様な視点」が学習者の中に入ると、A以外に、BやC、その他の視点が出てきます。「いえ」と聞いたので、家を作らなければならないと思っていたが、人によっては英語で表記、字体で表現する。多様な視点、それを受け入れることの重要性を受け入れられる土俵を作っていくのがキャリア教育支援の1つの役割であるのではないでしょうか。


現実に置き換えると問題や短所に目を向けるのではなく、「あの人/あの行為は、私たちにどんな貢献をしてくれているのだろう?」とチャレンジ/ポジティブな課題に設定すれば、視点は変わりますよね。

 

キャリア教育で必要な多様性とは

個人的には「違っていて当たり前」ということを知る機会を提供してあげるのが一つの鍵なのかと思います。人間は誰しもが親密な関係や自分を必要としてくれる関係性を求める傾向があります。しかし、一方で自身のコミュニケーション方法に悩みを抱えています。関係を構築するにもその取り方ひとつで人を傷をつけてしまう、または自分を否定されたくない、人に嫌われたくないなどネガティブな感情、自分の身を安全な場所に置いておきたいという保護もあります。だからこそ、まずその一歩として、感覚ではなく、実際に受け入れる状況を作ってあげる必要があるのかなと思います。

【おたくのジレンマ⑮】あなたは紳士なファシリテーター?それとも・・・1回限り?

時間を割き、十分な準備をし、期待を望んだワークショップ、参加者の反応もそれなりに良さそう!終わった後は何物にも代えがたい充足感と幸福感に満たされているハズ・・・参加者も同じように感じているはず!

アイスブレイク、メインワーク、振り返りもテンポ良くやれたから今回は良い内容だったで満足している人は多いのではないでしょうか。終わった後にいつも何をするか、そこまでこだわっている方は少ないのではないでしょうか?

きちんとケアしてくれるかどうかで、あなたが紳士なファシリテーターなのか、それまでの一回限りなのかがわかります。

 

極端な話、いくらメインワークに持ち込む前の雰囲気や場作りに力を入れてもアフターケアが手抜きであれば参加者は興ざめしてしまうことがあります。ワークショップが自体が非常に良かったとしてもその余韻もどこへやら……家に帰るまでが遠足、ではないですが参加者にとってはワークショップの後こそが重要です。

また経験値があるからといって、いつもと同じように対応していて、その後がフォローが雑になっている人はいないでしょうか。知らず知らずのうちに参加者への対応の質が下がっていないかを改めて事後対応について考えてみてはいかがでしょうか。

何度かワークショップに足を運んでいると気分を害されることがあります。本当に小さなことですが、幾つか正直嫌だなと思うことがあります。

 

・すぐに片付けを始める

極端な話、どんなに良いワーク、ファシリテーションをできたと人もきちんとケアしてくれるかどうかで、この企画への思い入れや参加者への対応などが見えたりします。

終わったらそれで終わり、参加者は疑問や質問があると思うので、丁寧に対応して欲しいと思っているはずです。*もちろん会場の都合もありますが・・・その場合は、片付けながら、フォローしましょう!

・すぐに携帯を見る、電話をする、会場から出てしまう。

一通り終われば、お役御免とばかりに、すぐさま次のことを考えてしまう、目の前の参加者に対応できない、そんなことありませんか?電話やメールなんて、数分遅れても特に影響があるわけではないですよね。目の前の参加者に紳士な振る舞いすれば、違った気づきや学びも得られるはずです。

 

・名刺交換待ちの体制になる

どうしても名刺交換はしてしまいますし、求められますよね。特に満足感、充足感を得られたワークショップの後は・・・
とはいえ、参加者も帰ったりしなくてはなりませんが、一言、「どうでしたか?」「気になる点はありましたか?」ファシリテーター側から歩み寄ってあげるのも一つの手なのではないでしょうか?

少しでも場で起きたことを共有しようとする姿勢が次につながると思うんです。 

じゃあ良いアフターケアとは?

 

・補足資料を手渡しする

ワークショップの後って”もやもや”しませんか?

そんな人のために、疑問に持ちそうなことをA4資料とかでまとめて「こちら補足資料になりますので、帰り道や寝る前に一読下さい」と伝えてあげれば、学習効果は上がりそうですよね。こんな些細なことが一つあるかないかで本当に違うんです。

もちろん、毎回は難しいですし、その場で渡すのが難しい場合は翌日にメールで送付することをお勧めします。

 

・懇親会に直接誘う

懇親会に直接誘うことは非常に効果があります。直接誘ってあげることで、参加者も悩んでいた判断が、嬉しくなって、行くことに!少しでも参加してもらえれば、いろんな意見が聞ける時間をいただけますからね。

・直接お礼を伝える/反応を聴きに行く

参加者がファシリテーターや内容を気にするのと同じように、ファシリテーターも参加者の反応が気になります。
そういう時は、ファシリテーター側から「どうだった?」と直接話を伺ったり、初対面の方には、お礼を伝えることで、印象が良くなります。
この件に関してはおすぎがブログで書いているので、以下を拝読ください。 

sugitakuworkshop.hatenablog.com

 

ワークショップ後のアフターケアに触れてみましたが、事前準備も大事ですが、その後の方にどれだけ力や心が込められているかで、参加者満足度などは高まる傾向はあるのではないでしょうか。僕も実際良いフォローを受けた人のイベントには何度かお邪魔させていただいております。そういう人は人間的にも尊敬できる部分もあり、何度参加しても、何かしら大きな学びがあります。

 

誰もが考えると思いますが、参加していただくからには参加者に心から満足してほしいですよね!中には遠方からはるばる来られる方もいますので、アフターケアは本当に大事だなと思います。理想はアフタフォローなどせず、ワークショップ後、自発的にワーキンググループができるような支援や後押しをワークショップ内でできれば、上記のようなフォローは入らないような気がします。本来目指すべきものはなんなのか、日本人にとって最適なフォローはなんなのかをさらいに追求していきたいと思います。 

【おすぎのジレンマ ⑮】 本番よりも終わった後が肝心よ❤

意味深なタイトルですよねぇ(笑)

ってか、完全に狙っています。

まぁ、ジレンマもたまにはこういう回があっても良いですよね!?

 

って、もちろん本番ということはあの話ですよ❤

そして、本番よりも終わった後が肝心って…そう!ワークショップのことですよね!!

むしろ、何でもそうだと言えますが、たとえばおすぎの立場でいえば、部活の公式戦などは本番でどう戦ったかということももちろん大切ですが、なぜ勝利したのか、逆になぜ負けたのかをきちんと分析することが大切なはずです。

 

しかし、意外と終わった後、つまり“アフターフォロー”ってしているようでしていないってことありませんか?

実はアフターフォローに導くための魔法の言葉があります!その一言とは…

 

「どうだった?」

 

です(笑)

 

たとえば、

・部活の試合後、「どうだった?」と聞いてみる。

・定期試験後、「どうだった?」と聞いてみる。

・映画鑑賞後、「どうだった?」と聞いてみる。

・ワークショップ後、「どうだった?」と聞いてみる。

 

どんなことにも言えるのですが、終わった後に「どうだった?」と聞いてみるだけで、本番で自分自身が何を得て、何ができなかったかを考えることができると同時に、アフターフォローも的確にできるようになります。

 

ワークショップにおいては、おそらく“チェックアウト”や“リフレクションシート”などが「どうだった?」に該当するかもしれません。もちろん、ワークショップ後に、講師が直接参加者に「どうだった?」と聞いてもよいですし、ワークショップ後に懇親会などが設定されている場合には、一番本音が聞きやすいかもしれませんね。

 

ただし!!

「どうだった?」だけでは、アフターフォローにはなりません。

「どうだった?」はあくまで、どうアフターフォローをすれば良いかの材料を見つけるだけにすぎません。

 

たとえば、映画にたとえてみましょう。デートで彼女と映画を観に行く。

そして、映画鑑賞後、魔法の言葉発動!!

彼氏「どうだった?」

彼女「もう少し落ち着いた映画だと思ったんだけれど…」

 

さて、この言葉を聞いて、ここからがアフターフォローです。さて、もしまた映画を一緒に観に行く時、あなたがその彼氏ならどうする!?

 

A:もう少し落ち着いた映画をピックアップする

B:彼女に見に行きたい映画を決めてもらう

C:もっと「どうだった?」を活用して、さらに彼女のニーズをさぐる

D:もっと激しい映画をピックアップする

 

さて、どうしますか?って、D以外はきっと正解…否、もしかしたらDでも彼女の新しい世界が開けるかもしれませんが、Dにいくには相当のアフターフォローが必要かもしれません。

 

そのようなわけで、ワークショップにおいてもワークショップ本番後のアフターフォローをどうするかが肝心だと思います。

いや、僕は講師として呼ばれて、この本番だけやれば良い!あとは、参加者にお任せよ。そのスタンスも決して否定はしません。

ただ、きっと素敵なワークショップを創り上げる方々は、その後直接的に関わらなくともアフターフォローを促すような雰囲気や場を生み出しているような気がします。

 

ワークショップ本番後を、参加者にゆだねる、ワークショップの場で学んだことをその後実生活にどう活かすかは参加者ひとりひとりの責任…もちろんそういう見方もあるかと思いますが、ワークショップをイベントで終わらせないためにも、アフターフォローまで考えたワークショップの設計をしてゆきたいなと思います。

 

さて、みなさん、ワークショップへのジレンマもこれで第15回をつれづれなるままに書き連ねてきましたが…

 

「ワークショップへのジレンマ、どうだった?」

 

ぜひ、忌憚ないご意見をお聞かせください(笑)

よろしくお願いいたします。