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ワークショップへのジレンマ

おたくとおすぎが杉並区にある私立高校で実践して得た知識・知恵を書いています。

【おたくのジレンマ⑱】感情との交渉で生み出される協調的な対話

会議中に「感情のコントロールできてますか?」

協働しながらワークショップを作る上で、知識や経験が必要だと思われがちですが、実はそうではないのではないでしょうか。

もちろん知識や経験があれば、周囲を導いて、その場で起きている出来事をまとめ、良い方向に推進してくれます。
一方でこれは一人の力によって、左右されており、その導き手が誤った人であると、本来の目的を達成できず終わってしまいます。

 

そんなときに大切なのが「感情をコントロールできる力」なのではないでしょうか。

 

ここ数年、生徒や周囲の人へフィードバックをするときに
おたくの一言は「空気が変わる」「一言一言に影響力がある」そんなことをいろんな場でここ数年聴くようになりました。
最近では「それは意識してやられているんですか?」と言う質問も受けたりすることがあります。


別に意識的にやっているわけではありません。会議で意識していることは「どの主体」と「どの主体」が交渉されているのかをよく見ています。そんなことを見ながら、

 

おたくは会議中、

1:「自分の感情の変化」:なぜその感情が芽生えるのか?

2:「場の雰囲気」:なぜこのような雰囲気になるのか?何が起きているのか?

3:「参加者の雰囲気」:どのようなタイプの人間なのか?思考パターンなのか?

を洞察し、自分の感情と交渉しています。


上記3つを意識することで、この場にいる人がどんな場を創っていきたいのか考えることができ、その人たちで生み出せる最高の演出は何かを考えれることになります。

それらを考えながら、自分の感情、他者の感情に交渉を持ちかけながら、話していくことで協調的な対話が生まれやすいと個人的には考えています。

 

じゃあ実際、場に起きる心理や状況をどう見ているの?

 

ここからは感覚的な話ですが、会議中にどうでも良い質問をしている人、話が長い人をみると、空気が澱んだり、不穏な雰囲気になったりするを察知するのが得意です。

 

これなら誰しもが気づくことなのですが、おたくの場合、対話をする以前に、その人がどんな人で、どんな経歴、どのように育ってきたのかなどを瞬時に理解できることがあり、空気が澱む以前にこうなるだろうと予測しているため、不穏な雰囲気になったときに、どのように対処すれば良いかを事前に準備していることが一つの強みなのではないかと考えています。

 

ただ準備するだけでは、意味がないので基本的におたくは「人に嫌われても良い」「人と人間関係を積極的に構築しない」という二つの行動指針を7、8年以上貫いて生きています。

*友達がいないみたいに見えますが、大切な友達や仲間はいますし、むしろ仲間なしに生きていけません。(笑)

 

上記の指針があることにより、会議中に感情に左右されず、人の話を傾聴することができ、ときには敬聴、楽聴、静聴などをうまく自分の頭の中で交渉を繰り返し、来るべきタイミングで、自分が導き手に回る、または縁の下の力持ちに周り、いくつものプロジェクトを推進してきました。

 

そうすることによって何が生まれるのか?

 

こちらから積極的に人間関係を築き上げないことで、協調的な対話の場をその場に生み出しやすいと個人的には考えています。


なぜなら、人間関係を構築した場合、その人を支持してしまう、敬意する傾向があります。それにより日本人は無意識の中で、年齢を気にして、人へ敬意しすぎて本来出せる力を出し切れてない可能性があります。

そのため、何かを言うと、怒られてしまう、立場が怪しくなってしまうというような不安な心理状態が発生し、そもそも交渉できる土台に立てないようになります。土台に立てていないということは、良い意見を持っていても、結局はその上司と答え合わせをする格好になり、議論を促進することを主にしているのに、テスト問題の答え合わせと解説をしている状況になります。


逆に年配位の方は、「俺に意見を言うとは・・・」みたいな感じでキレたりします。それは自分の感情コントロールと人への傾聴スキルが欠けていることが原因です。

 

おたく個人としては、常に対等でありたいと考えているので、どんなに目上の人がいようと、自分の立場が崩れようと伝えるべきことは伝えようと言う姿勢は常に持っています。

そのため、「あいつは調子に乗っている」と小さい頃からよく大人に目をつけられたものです。(笑)

 

今思うと、馬鹿だったな。と思いますが。。。

 

結局何が言いたいかというと自分と相手の状況を把握するには、よく見ること、そして何よりよく聴き、感情をコントロールすることがワークショップを作る上で大切なことです。そして、常に人に対して本音で話し、本音を受け入れる素養があれば、協調的な対話をしながら、ワークショップの創作活動における質が上がり、結果も良くなるのではないでしょうか。「結果」が良ければ、さらに「人間関係の質」が高められ好循環を組織内に生み出せると考えています。