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ワークショップへのジレンマ

おたくとおすぎが杉並区にある私立高校で実践して得た知識・知恵を書いています。

【おすぎのジレンマ⑩ワークショップは非現実…部活動ではなかなか活きない学びと気づき!?】

ワークショップ…あらためて良い場だなぁと思っています。

えっ、今さら!?って、思われるかもしれませんが、とても素敵な場づくりをされているワークショップほど、終了後心地よい気分になったりしませんか?

もちろん、テーマによってはモヤモヤしたり、悲しくなったり、切なくなったり…でも素敵なワークショップほど多くの学びや気づき、そして感動があるのは事実ですよね。

 

ただ、最近思うんです!良質なワークショップを味わえば味わうほど、どうしてもその場が非現実的な空間になってしまっているんじゃないかって。

なんていうか、某夢と魔法の国にいるようなあの感覚(笑)

だから、そのワークショップの場を体感している時はとても「シアワセ」なんですが、そのワークショップを終えてしまうと、まさに夢から醒めたような感覚になるんですよね。

もちろん、ワークショップってそういう側面があるのは事実だと思います。

ただ、その非現実的な場を味わうことが目的となってしまって、ワークショップに通う人や研修に参加する人もいたりしますよね?

それは完全に目的と手段を混同してしまっているのでなんとなく残念ではありますが、ある意味現実逃避的にワークショップに参加される方がいるのは事実。もちろん、そういった方々を否定するつもりは一切ありませんが、ぜひワークショップに参加される以上、その目的をもう一度きちんと見つめ直して参加されると、その場がより良くなると思います。

 

さて、そんな私が最近気になることは…非現実的なワークショップの場ではできたことが、現実世界に戻ると全くできなくなる、つまり現実社会でワークショップでの学びや気づきが活かせないことってありませんか?という問題です。

私は高校で「チーム作り講座」という授業を実践しています。毎週1回、30名ほどの生徒を対象にいわゆるワークショップのような場を100分間、つくりあげています。そして、おかげさまでその場に参加してくれる生徒は、素敵な成長をしてゆきます。ただ、そんな彼らからどうしても現実社会ではそこで得た学びや気づきが上手に実践できないということを聞きます。

もちろん、みんながみんなではないですし、実践できている生徒もいます。

しかし、特にそれは部活動という場において顕著だということです。

友人関係やクラス、そして家族に対しても活かせる、しかしそれが部活動という組織・チームになると活かせない…さて、どうしたものだろうなと。

その理由としては、私自身のワークショップの設計不足や、生徒たちのインプットからのスループット不足による、アウトプットがきちんとできていないということも理由にあるかもしれません。

ただ、それだけでは語られないことがあるかと思います。

しかし、今その答えを私に出すことはできません。なぜなら、自分なりの納得解すら見つけられていないからです。

しかし、一つ言えることは部活動においては、生徒よりも顧問が変われば確実にその部活動という組織は変化します。それは顧問の意識、つまりマインドチェンジだと思います。以前流行した『もしドラ』でも、実は野球部の顧問の先生を主人公の女子マネージャーさんがマインドチェンジを促したことから、その野球部は新たなチームへと変わります。 そうなると…結局キーマンのマインドチェンジをすればいいじゃん!顧問の先生をワークショップに参加させれば…そう簡単にはいきませんよね(笑) まず、マインドチェンジを促したい顧問の先生の多くはそういう場に参加してくれることが少ないですし、参加してくれたとしてもとても素敵な感じで存在してくれる…最高のパッシブラーナーでいてくれることが多いです(笑) それに何より、他人を変えることは難しい…だから生徒自身が変わればすむのでは?そんな話になるかもしれません。しかし!部活動においてはたとえ生徒が変わったとしても顧問にアプローチできない不思議な組織構造上がある場合が見受けられます。 ただ、私はどうしてもこの問題を解決したい!だって、これだけブラック部活と言われて、生徒はおろか先生たちすらも悲鳴をあげている現状が目の前にあるわけですから。もちろん、そうではない部活もありますし、まさに自己満部活をつくりあげて、言葉を悪く言うならば自慰行為を生徒を通じて毎日行なっている部活、顧問も残念ながらいます。

だからこそ、大きな責任感を持って、ワークショップという非現実的な場での学びをいかに現実世界に落とし込むか…喫緊の課題として教育現場にこれからも携わりたいと思います。

 

某夢と魔法の国で終わらせないワークショップへ…