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ワークショップへのジレンマ

おたくとおすぎが杉並区にある私立高校で実践して得た知識・知恵を書いています。

【おすぎのジレンマ⑲】自尊感情満たしたいプリンス&プリンセスのためのワークショップ…

まずもって…ふざけたタイトルですよね(笑)

 

つい1年前くらいに話題になった「逃げるは恥だが役に立つ」、通称「逃げ恥」という連ドラをご存じでしょうか?

 

簡単はあらすじは、Wikipediaさんがこう仰っています。

 

大学院を出ながらも就職難で派遣社員になった森山みくりは、いわゆる派遣切りに遭い、無職の身となってしまう。求職中の娘を見かねた父は、家事代行サービスを利用していた元部下・津崎平匡(つざきひらまさ)が折りよく家事代行の会社を替えようとしていたところを頼み込んで、週1回の仕事を取り付けてくる。
気難しい性格で、あまり他人に構われることを好まない津崎だったが、みくりとは適度な距離感を保って良好な関係を築く。だが、定年を機に田舎へ引っ越すという願望を両親が叶えることになり、現状を維持したいみくりは津崎に「就職としての結婚」を持ちかけ、その提案にメリットを感じた津崎は了承し、2人は「雇用主と従業員」という関係の契約結婚という道を選ぶ。
結婚式も挙げず事実婚という体で周囲への挨拶を乗り切ったみくりと平匡だが、2人のよそよそしさをいぶかしむ平匡の同僚・風見涼太や沼田、みくりの伯母・土屋百合の目をごまかすため「ハグの日」を設けるなどして周囲に親近感を醸し出そうとするうちに、2人の間に本当の恋愛感情が芽生える。

 

こんなお話です。おすぎは完全にこのドラマにはまり、主題歌が持ち曲に、そしてDVD-BOXを購入してしまいましたが、実はこの主人公の津崎平匡、ひらまささんがものすごく自尊感情の低い人間なのです。

35歳独身だが、京都大学出身で仕事もできて周りの人からも頼られてルックスも悪くない…ただ恋愛経験が一度もないため、「こと恋愛に関して自尊感情が低い」という設定だった。

ただ、最終的にはヒロインと結ばれるという、ぜひご興味がある方は一度ご覧になっていただきたいドラマですが…さて、自尊感情とは一体何なのか?

 

コトバンクさんが仰るには…

 

自分には価値があり尊敬されるべき人間であると思える感情のこと。アメリカの心理学者ジェームスによれば、自己概念に対する自己評価の感情であり、自尊感情の高低は「達成度/本人の願望」という式(つまり本人の願ったものがどの程度うまくいくか)によって決まってくるという。 学習行動においては、自尊感情が高い人は困難に出会っても粘り強く努力するが、自尊感情が低い人はすぐにあきらめてしまう傾向がある。 また対人関係においては、自尊感情の高い人は、他人からの賞賛や批判にさほど左右されず感情が安定しているが、自尊感情の低い人は、ほめられるとその相手が良い人に思え、けなされると悪い人に思えるようなところがあり、感情的にも不安定な傾向がある、とされる。

 

というものだそうです。つまり、「逃げ恥」のひらまささんは、こと恋愛に関しては経験がなく、自分には価値があり尊敬されるべき人間とは思えないということがいえます。

 

さて、そんな自尊感情ですが、これからの社会において間違いなく必要な感情だと考えています。子どもたちだけではなく、むしろ大人にとっても必要不可欠だなぁと。

しかしながら、その自尊感情を満たすために開催されるワークショップってありませんか?

実は自分の自尊感情を満たしたいがためにワークショップを開催する、また参加する自分が常に主語のプリンス&プリンセスに出会ったことがあります。

 

私は決してそのようなワークショップを完全否定するつもりはありません。

ただ、主語がどこにあるかによって、全然違うのではないのかぁと。

 

自分の自尊感情を満たすためだけに開かれるワークショップ、なんか最近多くなってきている気がしています。参加者数名で、ある意味自分のやりたいことを徹底的にやる、もちろんそこにニーズがあれば、それはそれで良いと思います。

でも、あえて言います!それで、ワークショップって本当に良いんでしょうかね?

ワークショップを開催・参加する中で自尊感情が上がっていくことはあると思います。

でも、自分の自尊感情を満たしたいプリンス&プリンセスたちが、どんどんとワークショップを乱立すると、ワークショップへの誤解や偏見も生まれてしまうのでないかなと。

 

だからこそ、私はそんなプリンス&プリンセスに執事のセバスチャン(笑)として一言申し上げたいんです。

ぜひ、ご自身の自尊感情を満たすだけではなく、ワークショップの他の参加者や他の運営の方の価値観も大切にして、その場を一緒につくりあげませんか?と。

 

そして、ぜひ「逃げ恥」のひらまささんのような自尊感情の低い人に、きちんと自分には価値があり尊敬されるべき人間と承認できるようなきっかけを与えてほしいなと。

 

正直、私も昔は自尊感情満たしたいプリンスだった頃があります。

だからこそ、自戒の意味も込めて、自己満足に陥らないワークショップの場を生み出していきたいなぁと思います。

 

目の前のプリンス&プリンセスのみなさん、どうぞよろしくお願いいたします。

 

By執事のセバスチャン