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ワークショップへのジレンマ

おたくとおすぎが杉並区にある私立高校で実践して得た知識・知恵を書いています。

【おすぎのジレンマ⑥備品やグッズは誰のためのもの?】

プロジェクターにホワイトボード、名札にトーキングオブジェクトにお菓子や飲み物…

ワークショップを運営する時に、よく用意するものですよね。

 

私は正直、備品やグッズを取り揃えるタイプです。

もちろん、備品やグッズを取り揃えることが目的ではなく、ワークショップの目的を果たすために必要だと感じるからこそ、きちんと用意をします。

ただ、時々取り揃えすぎちゃったなぁとか、取り揃えたことで満足…またある意味場づくりの保険として用意してしまっていると感じるワークショップを体験することがあります。

 

最近感じることは、ワークショップという場が増えたことにより、間違いなく場の平均値は上がっているなぁと思います。変な言い方をすると、ハズレがない(笑)

もちろん、時々ハズレと感じる場もありますが、そういう場が本当に減ってきているなぁという印象を受けます。

 

一方で、ワークショップがひろがるにつれ、ワークショップがある意味金太郎飴のようにパッケージ化されてきている印象も受けます。

どんなワークショップに参加しても、ハズレもないからアタリもない…なんていうか物足りなさを感じています。

 

さて、おたくも綴っていましたが、いっそ備品やグッズを無くす…良いかもしれませんね。どうしても備品やグッズを取り揃えていると、無意識のうちにその場のあり方ではなくやり方に目線がいきがちになってしまいます。

やり方、つまり手法はパクリやすいですしね(笑)でも、本当に大事にしたいことはそのワークショップそのもののあり方ではないかなと思います。

なんというか現代社会を象徴しているというか、備品やグッズが溢れるにつれ、物事の本質が見えにくくなってしまっているのではないかなと。

ただ、はじめて場をつくる人や参加してくださる方々のことを考えると、備品やグッズをしっかりと取り揃えて、「安全・安心の場」の確保や「満足度」を上げたいという主催者としての気持ちはわかります。

でも、だからこそ物事の本質に目を向け、備品やグッズに頼らない場を設計してみるのも良いのではないでしょうか?

もちろん、ある程度チャレンジングなことです。ただ、そのような場をつくるのであれば、きちんと参加者にも事前に伝えるなどして、物事の本質を見極められるようなワークショップをデザインしても良いかもしれません。

これはある意味、自戒の意味も込めてです。

 

これだけ良い意味でワークショップが「ふつう」になってきているからこそ、原点回帰をして、ワークショップを問い直すことが必要かもしれませんね。