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ワークショップへのジレンマ

おたくとおすぎが杉並区にある私立高校で実践して得た知識・知恵を書いています。

【おたくのジレンマ①】ワークショップで「安心・安全の場」というグラウンドルールを提示する必要はあるのか

 

初めまして。おたくです。現在はオーストラリアで英語を学習しながら、世界を見渡しています。もともとは都内私立高校でキャリア教育プログラムの開発や大学、地域連携などを6年ほどで実施していました。私の自己紹介はさておき、このブログでは私のパートナーおすぎと月1でワークショップ(以下WS)に関して、記事を投稿していきます。

 

さてさて、WSに参加する度にグラウンドルール(場のエチケット、お願いしたいことなど)というものを冒頭でファシリテーターが提示します。一般的にこのグラウンドルールが3つないし5つくらいがその場で提示されます。例えば、相手を否定しない、尊重する、安心・安全な場、この場を楽しむなど。これらのルールはWSによって異なります。僕もこのグラウンドルールは好きで、参加する度に今回はどんなルールかなーと気になります。もちろん自分が企画する場合もこれを使用しています。ふと先日、このグラウンドルールは本当に必要なのだろうかと疑問が浮かびました。今回はこのグラウンドルールで最も使われる「安心・安全な場」というルールにフォーカスして記事を書いてみます。

 

最近思うんですが、WSの参加者は本当に「安心・安全な場」を求めているのか。個人的には求めていないというか、WSの場には既にそのような場が用意されているため、無意識化で企画側と参加者間で合意(参加ボタンを押した段階)できるているのではないかと思います。不安であれば、グラウンドルールはイベントの詳細ページに提示しておけば良い気がします。

 

参加者の視点で考えてれば、参加すれば、誰もが話を聞いてくれて、自分の意見やアイデアを発展させてくれる場がそこにある、そこには憩いのコミュニティがあり、あえてルールで強調する必要がないのではないかと思います。

じゃあ、新規参加へのフォローはどうするの?新規参加者は「どんなイベントなんだろう」「緊張するな〜」という不安や懸念が頭をよぎるため、彼らの緊張をほぐすために場を作ることは場を円滑に回すために必要ですが、あえてこのルールを伝える必要はないと思います。

それ以上に、円滑に場を回すために「安心・安全の場」を提供するような設営、ファシリテーターはルールに頼らず、スキルを磨くべきなのではないでしょうか。アイスブレイクや導入を企画したほうが、幾分良い場になるのではないかと思います。グラウンドルールがあるから、うまく行くという考えを捨て、自分のスキルで場を和ます、居心地の良さ、本音で言える環境を設営することを意識したほうが場はうまく回る気がします。

 

改めて、「安心・安全の場」というルールについて考えてみましたが、ファリテーターデビュー戦やその後の数戦は、場を円滑に回す経験を得る上で必要かもしれないですが、常に必要なルールではないと思います。近年ファシリテーターが増えたため、いろんなところでWSが開催されています。どこ行っても同じような感覚があり、何か物足りなさを感じていました。今回はこの「安心・安全の場」にフォーカスして考えてみました。グラウンドルールはWSの目的・目標を達成するために必要な一つツールとして認識し、企画者やファシリテーターが考え、提示するべきだと思います。そうすれば、もっと多様なアイデア、創造性、主体性、また違った熱をその場で感じることができるのではないでしょうか。

 

第1回では上記のテーマで書かせていただきました。次回は「あなたはエセファシリテーター?それとも熟練者?」について書いていこうと思います。

 

sugitakuworkshop.hatenablog.com

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【おすぎのジレンマ①】ワークショップのグラウンドルールに「安全・安心」は必要か!?

はじめまして。おすぎです。都内私立高校で教員をしています。

 

さて、そんな私ともうひとりのパートナーで、つれづれなるままにワークショップに対するジレンマをぼやいていくブログです。さて、第一回は「安全・安心」がグラウンドルールに必要なのか!?をぼやいてみたいと思います。

 

と、いうか最近ワークショップは良くも悪くも乱立していますよね…。私が大学生の頃は、中野民夫さんのワークショップの本くらいでしか、“ワークショップ”というワードを見ることがありませんでしたが、いまはさまざまなワークショップが平日朝、夜、そして週末に開催されています。

 

教員視点で言えば、「アクティブ(・)ラーニング」という用語がブームになったこともそのことを助長している気がしています。

 

って、なんかワークショップに否定的な感じにとられるかもしれませんが、私自身はワークショップを開催することも参加することも大好きです!非日常の空間で学びや気づきもたくさん得られますし、何よりさまざまな素敵な人とつながれるチャンスでもあります。

 

ただ、最近思うんですよねぇ…よくワークショップに参加すると「グラウンドルール」ってあるじゃないですか!“他者を尊重しよう”“批判厳禁!”“年齢も性別も関係なく”なんていうルールが。私も実は高校の授業でグラウンドルールをもうけているのですが、その中でよく目にするのが“安全・安心”という言葉です。

 

とても聞こえが良いですね。私もむしろ好きです。だって、参加者のその場の安全・安心が保たれるって、とっても良いことじゃないですか。自分が主催する側でも、グラウンドルールのひとつに設定することがありました。

 

ただ、最近ワークショップ(を/に)たくさん(主催/参加)するようになり、この安全・安心が邪魔だなぁって思えてきてしまったんですね。だって、安全・安心を保とうとすると、実は本音が言えなくなる。なんか最初は良いけれど、突っ込んだ議論をする時に、ついつい相手のことを考えすぎてしまったり、その場の空気を読みすぎてしまう…そんな経験したことありませんか?

 

ワークショップをはじめて参加する人、はじめて開催する人にとっては、むしろ必要な安全・安心かもしれません。ただ、そうではない人たちにとって、この安全・安心って実は本質から逃げているんじゃないかなって思うんです。

 

ワークショップを体験すればするほど、この「安全・安心」に妙な違和感を覚え始めた時、今回のパートナーと久しぶりの再会を果たしました。その時に、そのパートナーに言われたことで、実はこのブログが誕生しました。

 

元々、ワークショップは欧米で生まれたもの…つまり日本においてはある意味「安全・安心」が文化として担保されているのでないか?と。そんな日本におけるワークショップを行った際、「安全・安心」をグラウンドルールにおいたら、空気を読みすぎる日本人には、それが本音を言わせない足かせになっているのではないかなと。

最近、楽しいだけの、ただ満足するだけのワークショップでは物足りなくなっていました。だからこそ、そろそろ日本におけるワークショップもこの「安全・安心」のある意味足かせを取り除いて、新たな場の創造をする時にきているのではないかなぁと思います。

 

さて、そんなこんなで、ワークショップへのジレンマを毎回テーマを変えて、ふたりでつれづれなるままにぼやいていきます。

次回は、「エセファシリテーターの存在⁉️質問という名の攻撃…」についてぼやいていきたいと思います。

 

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